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金沢のイノシシ駆除で負傷の猟友会員 保険の申請困難

2010-03-19 15:39:17

住宅街に出没したイノシシを駆除しようとしてけがをした金沢市の猟友会員2名の内1名の亀さんに対して、加入している共済保険やハンター保険で補償されないようです。亀さんには駆除資格がなく、現場が公道だったことから狩猟法に抵触する可能性があり、その場合は猟友会員対象の保険が適用されません。また、もう1名の山口さんは、2人で住民に危害が及ぶのを防ごうとしてけがをしたのに、片方が補償を受けられないのはおかしいとの理由で、自分の申請手続きを控えています。 2人は、乗用車にはねられたイノシシの駆除を住民に依頼されて、猟銃を持たず現場に駆け付け、車の前輪に足を挟まれていたイノシシをハンマーで殴ったところ暴れ出し、負傷しました。

猟友会(狩猟の為の公益法人)の共済保険では、街中での野生動物の出没、駆除を想定しておらず、保障の範囲外とのことです。 猟友会では、狩猟を行う際には、保険金3,000万円以上の保険への加入が義務付けられており、猟友会共済制度では、最大4,000万円の給付があります。しかし、賠償額が多額になる傾向の現在では、更に民間保険にも加入して1億円以上の保険に入るのが一般的との事です。猟友会に所属しない狩猟者は、大日本猟友会の共済にも入らない事になる為、民間保険を利用することになり、こうした狩猟者は現在全国で約25%程存在するようです。

それにしても、昨今、市街地での野生動物出没による事故が増加していますね。 下記、イノシシ関連の事故です。

■2010年2月8日 体長約1・2メートルのイノシシに、自宅前で除雪作業をしていた男性2名が襲われ負傷。イノシシは近くの猟友会メンバーに射殺される。(北日本放送)

■2010年2月12日 安曇野市街地の国道にイノシシが道路沿いの民家から飛び出し大型トラックと衝突。運転者はケガ無し。イノシシは死亡。(信州毎日新聞)

■2010年2月25日 松山市松山空港にイノシシ1頭が侵入。滑走路にいた工事業者が発見し通報。職員約10名が車を使って追い出そうとしたが、滑走路や誘導路に入りこんできたので、愛媛県猟友会メンバーが銃で射殺。イノシシは体長75cm、体重12kgのメスだった。この影響で名古屋発の到着便は6分遅れ、伊丹へ向かう2便にも遅れが出た。(産経新聞)http://sankei.jp.msn.com/affairs/disaster/100225/dst1002251935008-n1.htm

下記 茨木市の例ですが、イノシシ事故防止を呼び掛けチラシを作成する等、対応しています。http://www.city.ibaraki.osaka.jp/dbps_data/_material_/localhost/06kankyoubu/nourin/gazou/inosisityui.pdf

また、イノシシではなく市街地でもありませんが、2009年9月に岐阜県高山市の乗鞍スカイライン・畳平バスターミナルで9名の男女がツキノワグマにより重軽傷を負った事件も記憶に新しいところです。この一帯は、森林生育の上限高度(森林限界)を越える標高約2,700メートルで、身を隠す木々も餌もない場所に突如現れた熊に、地元の人や専門家は一様に首をかしげたようです。 標高約2,000メートルの樹林帯であれば木の実が多くあって熊を見かけますが、その一帯には、熊の餌になるドングリなどの堅果類や高山植物は無いといいますし、小屋から出るゴミも車で麓まで運んでいる為、生ゴミに餌付いたとも考えられないそうです。また母熊が子熊を守ろうとして人を襲うことはあるが、雄が9人も襲うという事例は聞いたことがないとの指摘もありました。余ほどのパニック状態にあったのではないかと推測の域を出ませんでした。

人間が野生動物の生息域に侵害しているのか、野生動物が人間界に侵入して来るのかはともかく、社会の変化と人間の在り方と共に、「保険」も変遷していくのでしょう。

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「資格なし」補償進まず
金沢のイノシシ駆除で負傷の猟友会員 保険の申請困難

金沢市内で1月、住宅街に出没したイノシシを駆除する際、けがをした石川県猟友会金沢支部の男性2人の補償手続きが進んでいないことが4日、分かった。
当初、軽傷とされた2人は重傷を主張。うち1人は駆除資格がなく、現場が公道だったことから狩猟法に抵触する可能性があり、その場合は猟友会員対象の保険が適用されない。
想定外だった市街地でのイノシシ出没騒動は補償問題として今も続いている。

イノシシに襲われたのは同市窪1丁目の会社役員山口吐夢彦さん(73)と同市高尾南2丁目の会社員亀正治さん(67)。金沢中署が当初、軽傷と発表したけがについて、山口さんは指や睾丸(こうがん)をかまれ、現在も通院中で、両足負傷の亀さんは今月1日に治療が終わったとして、2人はいずれも重傷だったと主張している。

2人は1月11日、同市伏見台1丁目の市道で乗用車にはねられたイノシシの駆除を知り合いの付近住民に頼まれ、猟銃を持たず現場に駆け付けた。2人がハンマーで殴ったところ、イノシシが暴れ出し逃走。金沢中署員2人が計6発発砲し、イノシシを射殺した。

同市によると、イノシシなどの有害鳥獣を捕獲・駆除する場合は、市から要請を受けた同支部が捕獲隊員を出動させる。同支部会員161人のうち山口さんを含む80人が捕獲隊員に指定されているが、亀さんは捕獲隊員ではなかった。

同支部によると、全国の猟友会員はけがの治療費などを補償する大日本猟友会(東京)の共済保険の加入が義務付けられているほか、ほとんどが任意で民間保険会社のハンター保険に加入している。一般的に狩猟事故を対象にした保険はこの二つに限られているという。けがをした2人はいずれも両保険に加入していた。

金沢市は1月11日、捕獲隊員の山口さんに緊急駆除の証明書を発行したが、捕獲隊員ではない亀さんについては緊急駆除に当たらないとして、証明書を出していない。

狩猟免許の交付を担当する県自然保護課によると、亀さんの行為を駆除ではなく狩猟と解釈した場合でも、公道での狩猟を禁じた狩猟法に抵触し狩猟免許取り消しの恐れがある。このため、同支部は亀さんの行為は駆除にも狩猟にもあたらず、保険申請は困難とみている。

2人は傷害保険に加入しておらず、共済保険やハンター保険が適用されない場合は医療費は全額実費となる。

山口さんは「2人で住民に危害が及ぶのを防ごうとしてけがをした。片方が補償を受けられないのはおかしい」とし、自分の申請手続きを控えている。

大日本猟友会は「共済保険は街中での野生動物の出没、駆除自体を想定しておらず、保険を適用するのは難しい」としている。

(富山新聞 2010.3.5 http://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20100305101.htm )

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